台風・大雨による雨漏り被害
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台風・大雨による雨漏り被害
■台風後に雨漏りの被害を確認するべき理由とは
住宅の老朽化とは別に、雨漏りが起こる原因として多いのが「台風・大雨」です。
台風・大雨時は強い雨風が発生するため、それが主な原因で雨漏りが発生してしまいます。
屋根や躯体が少し損傷するだけでも、その小さな損傷箇所から水が侵入し雨漏りの原因になってしまうのです。
例えば・・・屋根の構造は、1つの材料で作られた一体型構造ではありません。学校の屋上などに見られる鉄筋コンクリートは別ですが、一般的な屋根のには屋根瓦やスレートが使われています。
戸建などで一般的にみられる屋根材は複数の部品を連結して施工していくため、台風の影響によってたった1箇所の屋根材が損傷しても雨漏りになることがあるわけです。
軽度の損傷では、住宅内部に浸入する雨量が少なく、影響の出る範囲も小さくて済みますが、雨漏りから起こる二次トラブルには「カビ発生」や「漏電火災」などがあるので、雨漏りの度合いによって危険性を判断することは難しくなります。
ほんの小さな損傷箇所から雨漏りが少しずつ継続的に発生している場合は、わかりにくい分危険性が高まります。そこから漏電が始まり、最終的に火災になってしまうこともあり得るのです。
■台風・大雨時に雨漏りしてしまう主な原因
台風・大雨の時のみ雨漏りが発生する場合は、これから雨漏りが悪化していく初期症状という事が予測できます。
台風・大雨時、比較的少量の雨漏りが発生している場合が多いですが、そのまま放置しておくと数年後・数か月後には目に見える雨漏りになってしまう場合もあります。
【 主な原因 】
・コーキング(シーリング)の劣化
台風・大雨時にだけ雨漏りする原因として、最も有力な原因は、コーキング(シーリング材)の劣化です。
一般的な建売住宅の多くは、外壁にサイディングを使用しています。サイディングとサイディングの目地(つなぎ目)に打ち込んであるゴムのようなものがコーキング(シーリング)と呼ばれる部分となります。
コーキングは窓枠やサッシ周りにも使用されています。コーキングの劣化が進むと、ひび割れや剥離が発生し、その隙間から雨水が浸入してしまう原因となってしまいます。
しかし、ゴム素材に近い性質をしているので、一気にひび割れや剥がれが進むわけではなく、徐々に劣化していきます。
その結果、少量の雨であれば雨水をそこまで住宅内部に侵入させませんが、大雨や強風を伴う雨の場合は、隙間や剥離した部分から雨水が侵入してしまい、結果雨漏りになってしまうこともあります。
ですので、台風・大雨の時のみ雨漏りして原因が何かわからず悩んでいる方は、一度ご自身の住宅の外部のサッシ周りや外壁の目地部分のコーキングを確認してみてください。
ひび割れや剥がれている箇所があればその部分が原因の可能性もあります。
・外壁のクラック(ひび割れ)
一般住宅に多く使われるサイディングが劣化し、ひび割れてしまう場合があります。また、モルタル壁などのひび割れが発生する部材と言えます。
このように外壁にひび割れが発生すると、ひび割れ部分から内部に雨水が浸入してしまい、それが原因で雨漏りする場合もあります。
また、台風・大雨後、数日たってから雨漏りする原因も外壁のひび割れやコーキングの劣化の原因が多くなっています。
雨水が内部に一度侵入し、その後木材や内部の建築資材をたどっていき、隙間のある部分から少量の雨水が落ちてくるといったイメージです。
数日経ってから雨漏りする場合は、建物内部のどこかに雨水がたまっている状態となるので、カビやしみ、腐食が発生してしまうこともあります。
気づいたら放置せず、雨漏り専門業者などに相談することをおすすめします。
・外壁 / 屋根の劣化・損傷
強い雨風によって屋根の部材などが損傷してしまうことにより、雨漏りの原因となる場合があります。
また、外壁や屋根は素材にもよりますが一般的に10年に1度は塗装をしなければ劣化がひどく進んでしまいます。
新築や中古で住宅を購入してから10年以上外壁や屋根の再塗装をしていない場合は、塗料の劣化や屋根や外壁の目地の劣化など、様々な劣化が進んでいると言えるので、そういった部分でも小さな隙間から雨水が浸入し雨漏りしてしまいます。
台風・大雨で雨漏りする場合、原因の特定が難しいのが正直なところですが、主に上記の3つが原因の場合がほとんどとなります.
・外壁・屋根・目地(コーキング)は常に、雨風・日光にさらされているのでしっかりとメンテナンスをしてあげないと 劣化がどんどん進んでしまいますので、数年に1度は点検を行うことをお勧めします。
■台風後は雨漏りの被害状況に応じて専門業者に調査を依頼しましょう
雨漏りを放置することで、二次災害のリスクが高まる可能性があります。
大きな台風が通過した後は、念のため損傷具合やそれに伴う雨漏り被害をチェックしておくことが大事です。
屋根など目視が難しい場所に関しては慣れていないと足を滑らせて落下することもありますので非常に危険です。
目視が難しい雨漏り箇所の確認が必要な場合は、専門業者に依頼するようにしてください。
専門業者に調査を依頼する場合は費用が気になるところですが、調査であれば無料で対応してくれる業者がほとんどです。
台風の後、損傷が気になる場合は信頼できる業者になるべく早めに相談するといいでしょう。
■修繕費用について
台風通過後の損傷は様々なケースがあるため、リフォーム費用についても修繕内容に応じて金額は様々です。
簡単な補修工事で修理できる内容なのか、それともすでに雨漏りが発生している場合は躯体や屋根の構造全体など修繕しなければならないこともあります。
雨漏り調査を依頼して雨漏りが発覚した場合、まずはそれに対する修繕費用の見積りを出してもらいましょう。
修繕費用については業者によって使用する材料や工賃に差があるため、数社で相見積もりをして比較検討するのが良いでしょう。
また、火災保険に加入している場合は「風災補償」が適用されれば、保険金を修理費用にあてがうケースも多いです。
台風というのは自然災害なので、火災保険に加入している方は補償内容を今一度確認してみてください!
■悪徳業者に注意!
台風後によくある悪徳業者の例を紹介します。
台風で屋根などが損傷する可能性があることは想像に難くないと思います。
一般の人にとっては屋根を調査することが難しいので、本当に屋根が損傷しているかどうかは、実際のところ、わからないケースがほとんどです。
業者に調査を依頼すれば損傷の有無が確実にわかりますが、雨漏り発生⇒雨漏り修理となれば当然費用は発生します。こうした状況に付け込むのが「壊し屋」と呼ばれる悪徳業者です。
壊し屋というのは「台風で屋根が損傷しているかも知れませんよ?」と不安を煽って近づき、調査依頼を受けてから本当に屋根を壊す悪徳業者です。
最初から屋根が壊れていたのか、それとも業者によって壊されたのかは確認する術がないため、泣き寝入りするケースがほとんどです。
このように自然災害に付け込む悪徳業者「壊し屋」が存在することも、知識の一つとして覚えておくといいです。
■雨漏りのはっきりとした原因がわからないこともあります
住宅を建てるにあたって様々な業種の方が携わってきますが、雨漏りに関してはどの業者さんにもはっきりとした原因がわからない場合があります。
どこから雨漏りしているのか特定することが非常に困難なケースもあるため、一般的な建築業者に雨漏り修理を依頼しても、治したは良いものの、数日後に結局雨漏りしてしまったといった例もあります。
専門業者は、どの部分から雨漏りしているのかを散水試験や目視、雨漏り専用のサーモグラフィー機材などを使用し、原因を特定していきます。
雨漏り調査を依頼する際は、雨漏り専門の知識・経験豊富な業者に依頼することでその後のトラブルを最大限防ぐことが可能となります。