“シーリング”とは
“シーリング”とは
外壁塗装の工程で重要なポイントとなるシーリングですが、
そもそもシーリングとは何?どんな機能があるのか?
初めての方にもわかりやすくご紹介していきたいと思います。
■シーリング(コーキング)とは
《 シーリング=コーキング 》
シーリングと同じ意味で、コーキングという言葉もあります。意味は同じですが、職人さんによって呼び方に違いがあります。
外壁塗装におけるシーリングというのは、サイディングボードやALCパネルを使った工事の際に、塗材と塗材のつなぎ目(目地)に樹脂(シーリング材)を注入することで、クッション材のような役割を果たします。
シーリングをすることで、防水性能・ひび割れ・剥がれが生じるのを防いでくれる効果が発揮されます。
ボードやパネル同士を重ねるようにして張り付けてしまうと、気温や湿度の影響によってボードやパネル自身が膨張と縮小を繰り返すため、ボードやパネルそのものにひび割れや剥がれなどが生じやすくなってしまいます。
そこで、柔らかい性質を持った樹脂をボードやパネルのつなぎ目に注入し、注入後硬化したゴム状の樹脂が塗材同士の膨張や縮小が生じた際、お互いに傷つけあわないように保護材となるのです。
このクッション材のような役割を果たす樹脂のことを、単にシーリング(コーキング)と言ったり、またはシーリング材(コーキング材)と呼んだりします。ボードやパネルの間のことを目地(めじ)と言いますが、シーリングはこの目地部分に注入されます。
■シーリングの持つ機能
外壁目地に施されたシーリング材は、気温・湿度の変化による塗材の変化を代わりに担ってくれたりと、様々な機能を持ち合わせています。
- 塗材同士の隙間を埋め、防水性を高める
- 塗材同士の隙間を埋め、経年劣化から防ぎ長持ちさせる
- ひび割れの補修
シーリング材には防水性が備わっているため、外壁だけでなくキッチンやお風呂場の水回りにも使用ができます。
■シーリングの寿命
シーリングの寿命は5~10年と言われています。
シーリング材は経年劣化と共に絶えず膨張・縮小を繰り返しているため、寿命はそれほど長いものではありません。
もちろん、シーリング材も常に進化しているため、進化した優秀なシーリング材であればそう簡単に破損することはないと思いますが、それでも平均して5~10年くらいの寿命と考えましょう。
ボードやパネルに比べて劣化の進みは速いため、少しでも気になる劣化状態を見つけたら放置せずに業者さんに相談するなどして対策を考えましょう。
《 寿命を見分けるポイント 》
ひび割れ | シーリング材に細かなひびが入っている状態 |
肉やせ | 隙間を埋めていたシーリング材が細くなり、隙間が大きくなっている状態。 |
剥離 | シーリング材が割れたり剥がれたりしている状態 |
このような状態は見た目でもすぐに判別できるものですので、一度ご自宅のシーリング部分を確認してみてください。
■シーリング材の寿命がくるとどうなるか
シーリング材にひび割れなどが生じ、それを補修せずに放置してしまうと、そこから外壁の内部へ雨水や湿気が侵入し、外壁の防水機能に障害を与えてしまうこともあります。
外壁の主な役割は雨水から建物を守るという防水機能ですから、その機能を失えば外壁そのものが悪くなってしまいます。
場合によっては基盤や土台にまで雨水が侵入し、建物の構造そのものに重大な損害を与えかねません。
シーリング材の破損は外壁全体に大きな影響を与えるため、発見したら放置せずにすぐにでも修繕することが大切です。